残業代の計算方法
まずは、あなたが請求できる残業代がいくらなのか、チェックしてみましょう。
残業代の細かな金額を算出するには、まず、「実際に支払われている月給-割増賃金の算定基礎賃金から除外してもよいとされている手当分(賞与、家族手当、通勤手当など)」を求めます。
それを、「1か月の平均所定労働時間(=月間勤務日数×1日の所定労働時間÷12)」で割ることで、時間給を求めます。
その時間給に、「実際の労働時間(法定内残業、時間外労働、深夜労働、法定休日労働など)
×そのそれぞれに対する割増率をかけたものから、残業代を計算します。
実際に支払われた給与や、労働時間などについての正確なデータがあれば、厳密な残業代を算出することができます。
残業代請求に必要な資料
残業代請求には、残業時間を証明したり、割増賃金などを計算したりするための資料が必要です。
一般的には、以下のような資料が用いられます。
- タイムカード
- 業務日報、報告書、日報
- パソコンのログイン・ログアウト情報
- 会社からのメール送信履歴、電話通話記録
- 会社の同僚や家族の証言
- 会社の就業規則や協定書 など
このような資料以外でも、証拠として有効なものもあります。
また、「すでに退職している」「タイムカードや業務日報などがない」など、自分で資料を用意できない場合でも、すぐにあきらめる必要はありません。裁判所の証拠保全手続を利用して会社側(相手方)から資料を集めるなど、さまざまな方法があります。